re: war 1994


カンボジアでは1993年、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)によって総選挙が施行された 。
しかし翌年、総選挙をボイコットしたポルポト派と政府軍との戦闘が北西部で激化していく。

首都プノンペンから乗り合いタクシーでバッタンバン州に向かったのは1994年3月。
市内からタイ国境までは約80キロあり、戦闘はその中間地点で起きているという話をきいた。

スダウという村が最前線だった。
そこには多くの農民たちが暮らしていた。
砲撃や戦闘、地雷を踏んで毎日死傷者が出た。
病院に運ばれても、そこには何も設備がなかった。
地雷で足を吹き飛ばされた農民の多くが、出血多量のため死を迎えた。

政府軍の死傷者も多く運ばれてきた。
彼らはみな貧しい農家の出身だった。
自分たちが戦っている理由さえ分からずに、戦闘に加わっている少年の姿もあった。
痛み止めもなく、傷付いた若い兵士は、強い酒を一気に飲んで痛みを和らげた。
人々の姿を記録し続け、持っていたフィルムは、あっという間になくなった。










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