Lost identity:
Twenty years on the Border


タイとビルマの国境付近は深い森が広がっている。
そこでは何世紀ものあいだ、生命は古代のリズムによって導かれてきた。

少数民族の集落はジャングルによって保護され、孤立し、独自の世界の中で暮らしていた。

それぞれの集落は遠く離れ、お互い違う法律にしたがった。

歴史は、詩と仏教年代記に表現され、人から人へと伝えられていた。
そして、日時など誰も知らなかった。
もしあなたが一人の男性に、彼の誕生日を聞いたならば、たぶん彼はこう答えるでしょう。

「それは、ユリの花が咲いていたころです」

その孤立した独自の世界が英国の植民地となり、キリスト教が持ち込まれた。
そして第二次世界大戦を経て、ビルマ独立運動へと繋がっていく。

1984年、ビルマ軍が深い森の中まで侵入した。
その結果1万人にも及ぶ難民がタイ領土に逃れてきた。
難民はみな、軍は次の年のモンスーンまでに引き上げるだろうと予想した。
みな、しばらくすれば、家に戻る事ができると思っていた。

それから20年以上が経った。
ビルマ軍による軍事作戦は続けられ、状況は何も変わっていない。

難民キャンプは現在、Mae la, Mae La Oon, Site1, Halochanee(実際にはビルマ側), Don Yang,
Tham Hinキャンプがある。
タイで暮らすビルマ難民の数は年々増え続け、総数15万4000人といわれる。







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